「今日おたくに行ったんだけどさ
奈楠が開けてくれないんだな~」


「俺の家だから
俺のいないときにくるのは
やめてほしい。」


「なんで?
奈楠は俺の娘でしょう。」

下劣な笑い。




「とにかく俺の家だから
奈楠にも開けないように
言うから。」



「おまえたちはさ
他人同士で何をして
過ごしてるんだい~
あんたは、兄さん面して
妹に言えないこと
してるんじゃないの?」



「低能と話してたら
疲れるわ。
じゃ、」



俺は電話を切った。



奈楠の震えが止まらなかった。



「アイツ来たのか?」



奈楠はうなづいた。




「チャイム鳴ってもでるな。」



俺は奈楠を抱きしめた。