~天使はふたたび舞い降りる~

電話が鳴った。

奈楠からだった。

ごめん・・・と手をあげて
車の外に出た。
離れたところで電話に出た。


「芳樹~?」

「おう、電話大丈夫か?」

「うん、隠れてかけてる。
それより亜恋どうだった?
元気になった?
メールは元気そうだったけれど。」


「送っていく時
ずっと泣いていたよ。
俺はただ車をはしらせただけ。
でも彼の前に出たら
元気になったようにしてた。」


「かわいそう・・・
私も、芳樹にそんな風に
思われてる?」


「バカ!
彼が言ってた、治療できるだけでも
希望があることなんだって。
しっかり頑張ろうって。」


「・・・そうだよね。
希望はあるよね。
信じなきゃ、こんな
苦痛に耐えられないもん。」


「退院したら愛恵に会いに行こう。」


「うん。がんばる。
私のため、芳樹のため。」


「そうだよ。
一緒に頑張っていこう。
俺がついてるから
おまえは、できるだろう?」


そう言い終えた俺の背後から
何かがぶつかってきた。


「芳樹?どうしたの?」