~天使はふたたび舞い降りる~

「妹さんは、調子どうなんですか?」


中村には話してもいいか・・・・

「実は、難しい病気で、今日検査したから
あさって先生と会うことになってて・・・」


奈楠の病気のことを
中村は真剣に聞いていた。

「かわいそうに・・・
まだまだ若いのに・・・・
俺なんて、嘆いていられないな・・・
佐川さんも大変ですね・・・
サポートする人間のほうが
キツイかもしれないね・・・・
亜恋も・・・
相当キツイんだろうな・・・」

最後の言葉は聞き取れないくらいだった。



「中村さんの彼女は若くて
かわいいですよね。」


「俺には、もったいないな・・・って
思います・・・
この大事な若い時期に
こんな病人に縛られるなんて・・・
俺もいつまで
正気に亜恋のこと考えて
あげられるか・・・・
それが怖いんです。
きっと傷つけてしまう・・・
それを止められない
自分が見えるから・・・・
情けない・・・
愛した男のそんなとこなんて
見たくないし
見せたくないのに・・・
わかってても
一人でいるのが
怖くて・・・・」


中村はコーヒーを飲みほした。


「結局手術も俺には、必要
なかったみたいで・・・はは…
開いてみたものの
すぐ閉じた・・・って感じ・・・
だから、予想通り
進行ガンで・・・
もう・・・
半年って・・・
正直びっくり・・・
ってとこで・・・」


わざとに明るく話す
中村に言葉が見つからなかった。