「奈楠さんが自立して
あなたも寂しいでしょ?」


「さびしゅ~よ。
四季一緒に寝て~」
俺は子供のように
四季に甘えた。

四季には、こんなバカなことも
平気でできる。


四季といると
心の屈折した折り目を
真っ直ぐになおせるような
気がする。



「仕方ないな~
おいで、だっこしてあげる」



奈楠のことは
気にはなっていたけど
今は、自分の人生が楽しくて
しかたなかった。






四季と一緒にいることばかり
考えていたから・・・


ついつい
奈楠を遠ざけていた・・・・・
というより後回しにしていた・・・


奈楠を・・・・
もう少し早く
いや・・・
全部俺が悪い・・・・



俺は
妹を・・・・
家族を捨てたんだ・・・・