「俺は、おまえをここから
おまえを大事にしてる人に
手渡すって言った。
その覚悟で毎日おまえを見てきたのに」

「感謝してる。
少しの間でも家族にしてくれて
私はこうして
自立できるんだもん。
私は、もともと一人で生きていかなきゃ
いけないんだから・・・
こうして道を開いてくれたのは
あなただから・・・
感謝してる・・・・」


「あなたなんて・・・・」


「私がここにいて
あなたの自由を奪う資格はない。
今まで、ごめんなさい・・・
あなたの人生無駄に過ごさせて。」



「奈楠・・・・・
妹だって・・・・思ってるよ?」



俺は、奈楠を俺のほうに向けた。


「妹・・・・?
妹・・・・・・・?
偽善者ね・・・・・・」



「偽善者?」


俺は頭を殴られた気がした。



「・・・・・
ごめんなさい・・・・・
よくしてもらったのに・・・・
こんなこと言って・・・・」