~天使はふたたび舞い降りる~

私服警備員の携帯が鳴った。

「あと、おまかせしていいですか?」

「あ、わかりました。
おつかれさま。」



警備員が出て行った。



「俺も仕事にならないから
早く書いてくれないかな。
警察ほんとに呼ぶよ。」



「まって・・・・・
わかった・・・・書くけど・・・・
親は地方にいるの。」

「そういう嘘はよく聞くな~」


「ほんと!」

「それは電話して確かめるよ。」

紙と鉛筆を渡した。


窓の外は
深々と雪が降り積もっている。


  今頃歩来は・・・・
  素良の腕の中か~

沈黙の時間
情けなく
センチになっている自分がいた。
だから今日は考えたくなくて
仕事に来たのに・・・・・


気がついたら
イライラしてきた。

「早く書いて!!」
声を荒げた。