~天使はふたたび舞い降りる~

「ごめん、今気がついた。」

四季は、今日ネクタイの男と
会うことになっていた。
声が沈んでいた・・・・
今にも泣き出しそうな声

四季のそばに
行かなければと思った。


「今から迎えに行くよ。
車で行くから、どこに
いけばいい?
できれば、少しそこから離れた
車停めやすいとこがいいんだけど・・・」



電話を切って
慌てて部屋に行って
着替えをした。



「どこに行くの?」

奈楠が不安げに立っていた。


「ごめん、ちょっと友達に
会ってくるから・・・・
先に寝ていて。
帰ってきたらすぐ隣に寝てやるからな。」

正直、四季が気になって仕方ない
奈楠には靴をはきながら
そう言った。


「に・・・・」

「ん?」


「・・・・なんでもない・・・
早く帰ってきてね・・・・」



俺は、玄関を飛び出した。