~天使はふたたび舞い降りる~

しかし
母は昔の人を忘れられなかった。


もめてもめて


そんな中私を産んだ。

母にそっくりな私は
悪魔には似ていなかった。

私は悪魔の子じゃなかった・・・・
悪魔は怒り狂った。
母は毎晩殴られた。
悪魔は。爺ちゃんのとこに来ては
嫌がらせをした。


ある日
母は愛する人と
体を赤い紐でしばりつけて
変わり果てた姿で
海から引き上げられた車から
発見された。


爺ちゃんに


  ごめんね。全て私がまいた種。
  奈楠を連れて行きたかったけど
  やっぱりできない。
  どうかおとうさん
  おかあさん
  奈楠をお願いします。
  奈楠と言う名は彼がつけました。
  ごめんね。
  

あとで見せてもらった遺書を見て
私は腹がたって仕方なかった


  自分さえよければいいんだ
  結局本当の親にさえ
  捨てられたんだって・・・・・


なぜ 生まれてしまったんだろう  


こんな地獄に


大人たちが勝手に
生きてきたつけを背負って・・・・