石楠花先生の出現に戸惑っている俺たちに、
「そんなことより、早く行かないと遅刻しちゃうわよ?」
と、石楠花先生が言った。

「あっ、そうだ!」

リコ姉ちゃんが先に歩き出した。

「待ってよ!」

俺も行こうとした時、アズにぃと目があった。

――頑張れよ

アズにぃが目でそう言ったので、俺は首を縦に振ってうなずいた。

「石楠花先生、そろそろ」

「わかった」

俺は石楠先生に声をかけると、彼女と一緒にリコ姉ちゃんの後を追った。

この気持ちを伝えるのは、まだ先の話でいいかな。

朝の爽やかな光を浴びながら、俺はそんなことを思っていた。

*゚。桃護Side。゚*END

☆★END☆★