*゚。梨湖Side。゚*

モモちゃんと石楠花先生が家から出て行ったのを確認すると、
「あーちゃん、起きて」

あたしは寝たフリをしているあーちゃんに声をかけた。

あーちゃんは躰を起こすと、
「桃坊のヤツ、送って行ったか?」
と、聞いてきた。

「行ったから声をかけたんだけど。

と言うか、わざわざ寝てるフリをしてくれてありがとうね」

あたしは答えると、ホットプレートに視線を向けた。

「このホットプレート、どうすればいい?」

そう聞いたあたしに、
「俺が洗っておくから水につけておいてくれ」

あーちゃんは答えると、腰をあげた。

「ねえ、あーちゃん」

それを見ながら、あたしはあーちゃんに声をかけた。

「何だ?」

あーちゃんは皿を重ねながら返事をした。

「さっきの質問なんだけど、あーちゃんはいつからあたしに片思いをしていたの?」

そう聞いたあたしに、
「おいおい、またその話かよ…」

あーちゃんは呆れたと言うように息を吐いた。