姉弟道

樫野は真剣な顔で俺を見つめていた。

「は、はあ?」

俺は戸惑った。

約束が全然違うじゃねーか!

そう言い返したくなった俺に、
「私、今日梓くんと一緒にいてますます好きになった。

だから、あきらめない」

樫野が言った。

「樫野…」

思わぬ展開に、俺は戸惑ってしまった。

いい加減にしろよ!

そう怒鳴ろうとした俺に、
「梓くんもリコちゃんを思うのをもうあきらめてよ!」

強い口調で言い返した樫野に、俺は言いかけた言葉を飲み込んだ。

思ってもみなかったことを言われて、俺はどうすることもできない。