私も葵ちゃんもパペちゃんも、揃って固まってしまった。

そんな私たちにシロ先生はいつもの笑顔で、

「男と女やろ。で、結婚の前やろ。そんなん恋愛に決まっとる。お互いの気持ち入れとかな、結婚なんてできへんで」


・・・すごい、
さすが大人の男は言うことが違う。


と、思ったけど言葉にできなかった。とてもじゃないけど。


なんで気付かなかったんだろう。


そのダブルショックに体が動かない。


そんな私たちを余所にシロ先生は放送室にあった時計に目をやると、

「あかん、そろそろ安西先生も来るやろ。ほな、東雲、ありがとうな!」

顔が見えなくなっても最後までしっかり手を振りながら、そのまま放送室を出て行った。


そして残された私、葵ちゃん、パペちゃん。