一人で思い出して一人で納得している私。そんな私を見て、葵ちゃんとパペちゃんは顔を見合わせた。

「ねぇねぇ、ずっと聞きたかったんだけどさ、灯歌ちゃんってフーさんのこといつから好きなの?」

「へ?」

『妹背の君のどんな所が好きなんだい?』

「え、、、何、急に」

二人の顔が近付いてきて、ちょっぴり引いてしまう私。

「そういえば、灯歌ちゃんがフーさんのこと好きになったキッカケ、聞いたことないよね」

「そうだっけ?」

『聞きたい、聞きたい』

二人と一匹のカエルの顔が更に近付いてきて、私はいよいよ逃げ場がなくなる。

しかも、いつのまにか葵ちゃんはドーナツを食べ終えていた。口の周りには白いパウダーとクリームついてるし。どんだけ夢中で食べたのよ、葵ちゃん。

「え~…、話したことなかったっけ?」

別に話しても全然構わないんだけど、なんだかこの二人に話すのは今更のような気がする。

ちょっと照れくさいかも。