校舎裏へは今、私がいる場所からは少し遠回りをする必要があった。校舎の端から端へ行き、そこにある渡り廊下を渡って向こう側へ。そこから階段を駆け下りて行く。

私が校舎裏へ着いた時にはもう、そこにヒカルちゃんの姿はなかった。

あるのはかなり使い込まれた焼却炉と、次の掃除の時間に放り込まれるであろう段ボールに、ゴミ袋。


しばらく辺りを見渡した後で、まるで後ろ髪を引っ張られたように、私は振り向く。そこにある焼却炉に目が釘付けになる。


そんなはずないよね ……


私はごくりと、喉を鳴らして近付いていく。