つま先立ちの恋

「お願いだから私のこと、否定しないで。私の気持ちを簡単に片付けたりしないで。今から頑張るから………早く大人になって、早くフーに追いつけるように頑張るから」

フーの背中が滲んで揺れた。私は涙を手の甲で拭う。

それでも涙声にならないようにと、お腹の底から声を引き上げようした。

「私が頑張ってフーに追いついた時、それでもやっぱり私の気持ちがフーにとって迷惑だったら、その時、そう言って。これから頑張って、大人になるから、、、」

声が震える。
唇が震える。
視界が震える。

それでも伝えたい気持ちがある。

「だからお願い。もう少しだけ、、、フーのこと好きでいさせて」


この気持ちはもう、切り離せないんだ。