つま先立ちの恋

「何か飲みますか?」

その広い背中に痛みを感じたのか、明人さんが振り返って私に話しかけてきた。そして私が積年の恨みを込めて睨んでいても、表情を変えないまま話しかけてくる。

本当なら今頃、フーの部屋に入れることができて有頂天のはずなのに。

私の人生の中での一大セレモニーのはずなのに、この人のせいで台無しだよ!

しかも、

「、と言ってもコーヒーくらいしかないんだけど。あとは水かな?」

勝手に冷蔵庫とか開けたりしてるし!!

ちょっと何様のつもり!?