つま先立ちの恋

でも、その前にフーの看病をするんだ!

フーの食べたい物を作るんだ。その為に今まで頑張ってお母さんにお料理教えてもらったんだし。

私ならバカだから風邪がうつる心配もいらないし、むしろフーの風邪ならウェルカムだし。

その為にも絶対、柏木さんのベルリンの壁を突破してみせる。


私がドキドキ、いろんなパターンを想像しながら脳内で柏木さんとやりとりしていると、インターホンから声が返ってきた。

『はい?』

「あ、あのっ、フー…じゃなかった、冬彦さんのお見舞いに来ました!」

どこにカメラがあってマイクがあるのかわからなかったから、取り敢えずお見舞いをアピールする為に、持っているコンビニの袋を顔の前に掲げた。中にはポカリが入っていた。

「入れてください、柏木さん! お願いします!」

深く深く頭を下げる。

お願い、柏木さん。

フーに会わせて………!