つま先立ちの恋

18階立てのクリーム色のマンションだった。

見上げながら口が開いてしまう私。人間って不思議。上を見る時に自然と口が開いちゃうんだから。

「えっと、どこから入ればいいのかな?」

取り敢えず、ぐるっとマンションを一週してみる。

立体駐車場がマンションの両側にあった。正面玄関と思われる入口は木で出来た壁みたいになっていて、それ以外はマンションの外装と同じ色だったから、どうやらここが入口なのではないかと、消去法だけど確信する。

試しにその前に立ってみるとやっぱり自動ドアだった。

開いた先にもう一つ、今度はガラス張りの自動ドアが表れる。その向こうはお庭みたいになっていて小川が流れてるのが見えた。

そして、左手には部屋番号を押して呼び出すタイプのインターホンの機械が、何かの記念碑みたいに立派な出で立ちで待ち構えていた。