つま先立ちの恋

◇◆

フーが会社を早退したのなら、私が今回行くべき場所はあそこしかないと思った。そう、フーのおうち。

一度も行ったことないけど、一人で行くのは勇気のいることだけど。だって、、、、



―――大した大義名分だ



電車の窓に映る私の顔に重なるフーの言葉を振り切るように頭を振った。

そんな難しい言葉、私の辞書には載ってないもん!


生徒手帳にメモした住所とマンションの名前、メトロから歩いてすぐだって葵ちゃんが教えてくれた。ケータイのナビを頼りにたどり着いたのは…


「…………ここだ」