つま先立ちの恋

フーの言葉に私の頭上に暗雲がたちこめる。一瞬で。すると、

「頭に凶器差さってるし…お前は闘牛の牛か」


落ーちーーたーーー!!!


暗雲からゴロゴロ、ピカッ!


青いイナズマ落ちましたーーーーっっ!!


フーってば、フーってば、、、


「照れ屋さんなんだから、っもう!」

「何でそうなる!」

バシッとフーの肩にじゃれつきたかったのに、フーはいとも簡単にひょい、と足を退く。手のひらの携帯灰皿に煙草を押しつけながら。

「お前、本当に馬鹿だな」

出た。フーの口癖。

新年早々いただいちゃいました。

「いやぁ、それほどでも、、、」

えへへ、と私が恐縮していると、フーはその細い目をもっと細めて私を見つめていた。