旅立ちの日〔実話〕

同14分10秒、王機長がすぐに気づいて荘副操縦士に解除を指示し、さらに高くなった高度を下げるように言い、荘副操縦士も了解した。荘副操縦士は水平尾翼ね後縁に取り付けてある昇降舵(エレベーター)を機首下げの方向に操作し、同機は徐々に本来の降下経路を取り戻した。その後も王機長は2度、着陸やり直しモードであることを荘副操縦士に注意しているが同モードは解除されないまま約15秒間水平飛行が続く。同14分18秒、自動操縦装置のNo.1とNo.2が突然オンとなる。この操作を王機長と荘副操縦士のどちらが行ったのか、意図的な操作だったのかどうか一切記録に残っていない。ただ荘副操縦士は引き続き機首を下げようと必死の昇降舵操作を続けた。