夕暮れ行進曲

 ちょっとシュールなギャグを言ってみた。
これは意外とウケた。

「立花はもう帰るの?」

 俺は120円を手のひらで弄びながら立花に何気なく聞いた。

「理科室の鍵閉めないと、一緒に来る?」

 立花は銀色に光る理科室の鍵をポケットから取り出した。

「ああ、行くよ。」

 空はどんよりと曇っており、今にも雨が降り出しそうだ。俺と立花は足早に校舎の中へ引き返した。

 下駄箱まで来ると外の空気の匂いが恋しくなった。
俺は残り香を全て吸い込むように長く深呼吸した。