夕暮れ行進曲

 いや、でも本当に坂井のことは嫌いじゃないけど・・・・

「ほんとですか!」

 坂井は声を弾ませた。まるで小学生みたいな喜び方だった。
俺はそんな坂井を見てなんだかほっとした。

「先輩・・・」

 ああ、来る。ついにあの言葉が坂井の口から放たれようとしていた。

 坂井の唇が動いて一字一字がスローモーションのように俺に投げかけられる。


「私、先輩のことが好きなんです!」


「あうあ」

 俺は変な声を出した。

「え!」

 坂井はびっくりして声を上げた。

「ど、どうしたんですか??」