夕暮れ行進曲

 後ろから肩を叩いたのは坂井だった。俺は急いでポケットから手を出して、胸の開いたシャツを押さえた。

「ああ、よう」

「先輩、イメチェンですか?」

 坂井にはばれていたようで、俺はシャツを離してポケットに手を入れた。

「ああ?まぁね。かっこいい?」

「似合ってないですよ~」

 坂井は明るく笑った。

「そっか。」

 俺はボタンを一個閉めてブレザーの前ボタンも閉めた。

「坂井は今帰り?」

「大体いつもこのぐらいですよ。それより先輩はどうしたんですか?」