夕暮れ行進曲

少しでも一緒にいたい。

 立花は今頃ポマードにみっちり絞られてるんだろうな。
俺はもう少し待って、それで戻って来なかったら帰ろうと思った。

 そう思った途端に立花が今来るか今来るかと胸が高鳴った。
夕焼けは赤から真紅に変わり、空はオレンジから深いオレンジになった。

 教室に誰か来た。
小野寺だった。小野寺はチラッと俺のほうを見たが言葉は交わさず、鞄を持つとそそくさと出て行った。
俺は小野寺の後姿にしかめっ面を返してやった。

 立花の来る気配はまだなかった。