夕暮れ行進曲

 立花が顔を上げた。
猫背で絵を描くのに疲れたらしく、椅子の背もたれに寄りかかって大きく伸びをした。
俺と目が合う。

 立花は右手を軽く振った。
俺は苦笑いを返す。

 あいつが何を考えているのか全く想像できない。