夕暮れ行進曲

 三井の後姿はロボットのようにぎこちなかったが、何だか「漢」を感じた。

 三井にとっては図書室までの、距離にしたらほんのわずかな直線がこれまでの人生の総決算というような感覚なのだろう。

 頑張れ・・・・俺はただ三井の背中に小声で語りかけた。


 三井は帰って来なかった。俺は図書室の横の男子トイレから様子を伺ったが、誰も図書室からは出て来ず二十分が過ぎようとしていた。

 やったな三井・・・・俺の心は三井への尊敬と喜びの念でいっぱいだった。