好きだけじゃダメ?!

「社長!絶対無理です。これ以上は体がいくつあっても足りません」

「う~ん。分かってるわよ。
でも、今日はお願い。相手はアンタじゃなかったら仕事はキャンセルするって言うんだもん。
こっちのは、全部分担してやっとくから早く行って」

「でも・・・今途中のはどうしたら・・・・」

「大丈夫だからさっさと行った行った」

社長に無理やり鞄を持たされ、交通費だと3万円握らされて会社を追い出された

今から行って今日中に帰れるのだろうか?

泊まりになったとしたらどこに泊まって、着替えはどうしたら・・・・


「まったく、勝手なんだから!」

社長に対してイライラしながらそれでも急いで打ち合わせ先の住所に向かうことにした







・・・・とんでもなく田舎に向かってる気がする

ここで何をしろと・・・・?

もしかして、花を育ててる農家の方に会うのか・・・・?

はたまた、私が花を育てるのか・・・・?

まさか、それは無いだろう(笑)




結局着いたのは夕方になってしまった

バスの本数が少なすぎてすっかり遅くなってしまったのだ


山の中にコテージらしきものがあってそこがバス亭になっていてそこで降りた


・・・・・・

バスを降りたら伊藤さんがいた


「こんにちわ・・・・こんなところで何してるんですか?」

私が挨拶をすると

伊藤さんは[ハッ?]って顔で私を見て

「美歩さん何言ってるんですか?あなたを待っていたんですよ
瑛士から何も聞いてないのですか?」


「・・・・瑛士?何のことですか?私は私の会社の社長に社運の掛かった仕事で私が指名されたとかで、無理やり出張させられここまで来たんですが場所が良く分からなくて」

そう言って住所のメモを伊藤さんに見せた

「やっぱり・・・・のこ住所はここですよ。
瑛士に嵌められたんですね。さあ~行きましょう」

伊藤さんは私の背中にそっと腕を回して中へと先導してく