好きだけじゃダメ?!

「もしもし俺。」

こんな俺様な電話の掛け方するのは一人しか知らない

「何?」

「何って・・・冷たくない?」

「今忙しいのよ」

「まだ仕事?」

「違う。いろいろ合って」

「ふ-ん。・・・・あっ、部屋は決まった?昨日3つ言ってたじゃん」

凄く今日はテンション高いな-と瑛士の声を聞いて思った


「もう家なの?」

なんとなく話題を変えたくてそう言った


「そう。今帰ったとこ」

「じゃ、今日は早く寝たら?昨日泊まりで疲れてるんでしょ?」

「そうだよ。疲れてるから美歩に電話した」

その言葉に顔が赤くなると同時に飲んでいたビールを噴出した

「何噴出してんだよ!」


「人がビール飲んでるときに変なこと言うからでしょ!」

「疲れてるときは好きな人の声聞きたくなるもんだろ。変なこと言ってない!」


その言葉に『好き』という言葉にビックリする
そして、それと同時にからかわれてる気がした

「からかわないで!」

剥きになって言ってしまった



でも、その言葉には反応もしない瑛士

「で、部屋はどうした?」

あっけなく話は元に戻されてしまった