『夜の端っこ』


冷たい冷気が針のように、ジャケットを突き抜けて疲れた肌に突き刺さった。

見上げると澄んだ夜空に弱々しい光の連なりが見えた。

不確かな知識と霞む目で、オリオン座をそこに発見した。

寒さに体を縮こまらせ、駅までの道を急ぐ。

始発の時間が迫っているのだ。