「番号札142番でお待ちの宮里裕太様。」
ビクッと反応し、呼ばれるままに個室に連れられ、説明を受けた。
「こちらの商品は夢を自由に見ることが可能です、しかし、必ず1日1錠に押さえてください。」
不思議に思った、注意書きなら箱に書けばいいのに。
「もし、2錠以上を服用すると、どうなるのですか?」
受付の若い男性は、若干何かを後悔したような悲しそうな表情をして、
口をゆっくりと開いた。「服用しないで下さい。」
その力強い語尾にこれ以上何も聞けなくなってしまい、ただ商品とお金を引き換え帰宅した。