――バタンッ




「……ファイ様」




ファイに続いて部屋に入った


バルドは低い声でその名を呼んだ




「…」


しかし返事は返って来ない



その当の本人は


部屋の中でただ立ち尽くしていた…



その瞳はとても虚ろで――…




そんなファイを見て


バルドも複雑そうな顔をした