いつかまた桜の下で君に会えたら





「好きだ」



ぎゅっと強く、息が出来ないくらい強く抱きしめられたまま、その呟きを聞いた。


「好き?」


息苦しい中でやっとだした声は掠れていた。



「ずっと好きだったんだ」


「本当は引っ越しの日に言おうと思ってたんだけど言えなくて。だから次逢ったら絶対言おうって思ってた」


「別に真琴が俺のこと好きじゃなくてもいいんだ。ただ、俺の気持ち知ってもらいたかっただけだから」


どんどん喋って、私に答える隙を与えてくれない。



私もって伝えたいのに。