いつかまた桜の下で君に会えたら



家まではバスで30分、そこから歩いて15分。

田舎だから交通の弁も悪いし、何かと不便だ。



でも、バスに揺られながら外の景色を見るのも悪くない。



今日もあの人はあの桜のところに来るだろうか。


もし来なかったらどうしよう。



そこまで考えて、あの人のことばかり考えていることに気付いた。



あの人のこと好きになったのかな。



そうだとしても、好きがよく解らない。


束縛とかそういうのが嫌いで、今まで付き合っていてもすぐに別れてしまった。


お前は俺のこと好きじゃなかったのか?


別れるたびに聞かれること。


好きじゃなかったわけじゃない。


ただ、その人と恋愛するのが窮屈だっただけ。


それは好きって言わないのかな。