「作戦成功だな」
『痛い思い、させちゃったみたいだけどね…』
「疫病神に憑かれ続けるよかマシだろ」
『だね!』
あたしは疫病神の入った紙袋を持ち上げる。
この中に病気の神様が……変な感じ。
『それにしてもビックリしてたね!沙羅にはリンゴが浮いてるように見えたのかな?』
あたしと裕人の作戦、それは───…
裕人が物を浮かして、沙羅が驚いている隙にあたしが引き剥がすというもの。
シンプル・イズ・ザ・ベストだよね。
あたしが持ってきたお見舞い品のリンゴ、沙羅にあげたけど、買ったのはあたしだから、所有者はあたしになるらしく。
裕人はそのリンゴをジャグリングの要領で回したの。
多分沙羅には、リンゴが勝手にクルクル回ってるように見えたはず。
「華麗なる技、俺がやってるってことを知れないのが残念だな!」
そう言って笑った。
「さて。家帰ったらソイツどうするか考えようぜ」
チラリと紙袋を見る裕人。
『そだね。お祓いのしかたって何に載ってんだろう』
「黒魔術の本とか?」
『古い図書館とかになら置いてありそう…』
「漫画の読みすぎだ」
『ファンタジーは世界を救います』
「そりゃよかった」
裕人とそんな緩い会話をしながら、家へと帰ってきた。


