『あんまり長居はよくないよね。もう帰るから、よく寝てね?』
「苺にそんなこと言われる日が来るとはね」
そう言って苦笑いする沙羅。
確かにこの16年間、このセリフはあたしが一方的に言われてきたかな。
そんなことを思いながらも、裕人に目配せする。
コクリと頷いた裕人。
よし。やるゾ!
『あぁ!沙羅、見て!』
「え?……うっそ…」
沙羅が固まってる隙に、背後にいるタヌキを引き剥がした。
ブチッ
「いった!」
涙目であたしを睨む沙羅。
引き剥がすと痛いんだ……
「何よ今の?」
『え、あっごめん!』
なんやかんやと言い訳しながら、沙羅の家を出た。


