クローバー

フタバはセイさんに注意されたので、小声で話す。
「何してるんですか…?」
不安定なはずなのに、セイさんは特に気にしていないようで、平然と話す。
「お前に聞きそびれた声があってな」
「何ですか?」
「お前の名前、まだ聞いてない」
「あ…」
そうだ。魔女としか言ってなかったっけ。
セイさんはわざわざそんな事を聞きに来たのか。別にフタバの名前なんか知らなくても、何の問題もないのに。
セイさんの言葉に、何故か嬉しくて泣きそうになったけど、変に思われたくないから我慢した。