クローバー

いつも部屋にいて、決まった時間しか外に出る事が出来なくて、人と話す事も許されない。
けど、こうしてセイさんと話してるだけで楽しくて、心が落ち着く。これが自由というのかな。
少し前までは当たり前だった生活が、今では制限され当たり前ではなくなった。いや、今のフタバにはこれが当たり前の生活なのかもしれない。
自由の無い生活が…。
「何してるの?」
ふと聞こえた声に顔を上げると、マリアさんが立っていた。
「マリアさん…」
「部屋に戻りなさい」