空の少女と海の少年



カノンが巨大な闇の塊を放つと
ウタは地面を蹴って距離を取るが
ウタが避けた塊はそのまま
春とサラのいる場所へと向かう


『っ!春ちゃん!!』

「あ、春は大丈夫だから。頑張ってっ!」

『大丈夫って……!』


急いで風の結界を張ろうとするが
何かを感じてすぐに後ろに下がる

シュッと音と共に闇の塊が前髪を掠り
楽しそうなカノンの声が聞こえた


『貴様に余裕は与えぬ。』


そうしている間にも
春とサラには闇の塊が迫る


……間に合わない!


しかし、闇の塊は春に当たる直前で
フッと消え去った


その光景にカノンもウタも魔神も
リールまでもが息を呑んだ


春は相変わらずサラを癒やしているし
そのサラもまだ意識は戻っていない

とすれば、残る可能性は第三者だが
リールは静かに首を横に振った


『……ううん、違う。ここには私達以外に誰もいない。』

『リール様。では一体何が……「よーしっ!終わったあっ!」


春は立ち上がって伸びをすると
空中に佇むウタを見て
笑顔で大きく手を振った


「ウターっ!サラもうすぐ起きると思うから大丈夫だよー!」

『あ……うん。ねえ、春ちゃん……今何した?』


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