水の流れで舞う長い金色の髪
真っ白な肌に青い瞳の女性
しかしその女性の下半身には
虹色に輝くウロコとヒレ
「人魚……。」
『私はマリンよ。あなたはだあれ?私と一緒に遊びましょう。』
マリンは海斗の元に行き
腕を絡めて微笑んだ
男なら一瞬で恋に落ち
速攻で一緒に遊ぶだろう
しかし相手は海斗だ
「魚のくせに気安く触んな。」
『……はい?』
人魚は驚きすぎて
思わず聞き返してしまった
なんで?
私の魅力が通じない?
……いいえ有り得ないわ
私は人魚よ?
男を一瞬で魅了する魚族よ
マリンは腰に腕をまわして
大きな瞳で海斗を見つめた
『ねえ、私と一緒に「俺に触んなって言ってんだろ魚。刺身にされてーのか?」
『ひぃっ!』
刺身
魚族にとって塩焼きの次に恐ろしいこと
血の気がさーっと引いたマリンは
最後に引き吊った笑顔を残して
速攻で逃げていった
「なんだあの魚。」
まあいいや
海斗は人魚が住んでいた貝殻に触れ
次の第三ステージに進んだ
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