「──そしたらここについたのよね。」
「相変わらず無茶苦茶だぜ。」
奈々と陸は顔を扇ぎながら
深く溜め息をついた
周りの状況からして
アフリカかどこかなのだろう
照りつける太陽が暑苦しいし
とりあえず春がいない上に
気がついたらサバンナでした☆
の海斗はこの上なく不機嫌だった
「……俺春捜してくる。」
「海斗は寝てれば?春ちゃんは僕が捜すから。」
「てめえが寝てろボケ。」
「……ボケ?ボケは海斗だから。」
ああ……始まってしまった
目の前で火花を散らす
2人を暑苦しく思い
春が早く来ないかと
陸と奈々は周りを捜し始めた
すると2人は周りの異変に気がついた
動物達が慌ててこの場から
逃げようとしているのだ
まるで何か恐ろしいものが
来るのに気づいたかのように
「……何かしら…。」
「……!?奈々っ!ラ…ラ……!」
陸は怯えながら
奈々の後ろを指差して
口をパクパクしている
「何?訳が分からないわ。」
「後ろ!」
「は?後ろが何………。」
奈々は後ろに振り向くと
ライオンと目が合った
「………。」
「………。」
びっくりして固まる
奈々と陸に対して
ライオンは大きな口を開いた
「「いやああああ!」」
2人は逃げた
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