──梅雨の時期に入り
じとじとと雨が降る毎日
春は毎朝のランニングが
出来ないのでいらいらしていた
セラに雨を降らせないで
とお願いしてみたが
そうするとバランスが崩れて
大変な事になるからダメと
言われてしまった
「ちぇー。セラのケチ〜…。」
「しょうがないだろ。ほら、これやるから。」
海斗がポケットから飴を出して渡すと
途端に笑顔になって飴を頬張る春を見て
海斗は幸せそうに小さく笑った
2人で休日を過ごすのは
久しぶりかもしれない
最近は忙しかったり
邪魔(蓮)が入ったり
邪魔(サラ)が入ったりしてたから
奈々と陸はデートで映画を見にいってるし
蓮は街まで買い物にいってるし
サラはウタに捕まって
ラブラブしているとユラがいっていた
やっと春と2人きりになれて
海斗は幸せの絶頂だった
「ねえ海斗ー…。海斗は春の事好きだよね?」
「は?何で?」
「んー…。」
言葉を濁した春を抱き寄せて
顔を見ると真っ赤になっていた
「どうした?言わなきゃ分かんねー。」
「……春ばっか海斗の事好きなのかなーって……。」
もごもごしながら話す春を
海斗は膝の上に乗せると
そのまま後ろから抱き締めた
「まじ可愛い。もっかい言って。」
「ふえ?」
「¨好き¨ってもっかい言って?」
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