空の少女と海の少年



「──場所は島かあ〜。最近島に縁があるね〜。」

「特別研修旅行っても何するのかしら。」

「夏休みまで後1ヶ月かよー!楽しみだぜーっ!」


旅のしおりを広げながら
春と奈々と陸はワクワクしていた

第一試練の時に行った島では
試練に集中しすぎて
遊んだり騒いだりできなかったから
今度はたくさん遊びたい3人


「海は懐かしいな。中一以来か。」

「ふぅーん。僕は海初めてだな。」


¨喧嘩する程仲が良い¨からなのか
海斗と蓮はパンフレットを
一緒に見て話している


「そういえば海斗は、海に行くと強くなるとかあるの?」

「さあな。前行った時は何もなかったぜ。……じゃあ春は空に行くとなんか起きるのか?」

「空に行くって……空を飛ぶ?春ちゃん空飛べんの?」

「飛べるよーっ!」


春はふわりと浮くとピースした

みんな春が飛べることは
知らなかったらしく
目が点になっている


「楠木……それどうやってんの?」

「風を操ってるの〜。コツ掴めば結構簡単だよ。」


ふよふよと浮いてるのはいいが
春の格好はワンピース
短めのスカートが危ない
蓮がじーっと見ていると
海斗はエルボーを食らわせた


「いたあっ!何すんだよ海斗!」

「じろじろ見てんな変態。」

「海斗だって見てたじゃん!」

「俺はいつも見てるからいいの。」

「君の方が変態だよ!」


言い争う2人の会話に
真っ赤になった春が
奈々に泣きつくと
奈々は黒い笑顔で2人を潰しました

もちろん陸は奈々様一筋なので
速攻で窓の外を見ていたとか


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