空の少女と海の少年



春が仲裁に入りバトルが終わると
蓮の入学届を提出する為に
5人は校長室に向かった


「校長先生いますか?」

「入りなさい。」


久しぶりに聞く声がして
扉を開けて部屋に入ると
華山校長が6人分の紅茶を用意して
ソファーに優雅に腰掛けていた


「久しぶりね皆さん。さあ座って。」

「入学届を出しにきたんですけど。」


5人がソファーに座って
蓮が書類を渡すと
適当に書類に目を通して
ポイッと机の上に投げた


「君はS組ね。あと、あなた達学園の庭を壊しすぎよ。修理費がかかってしょうがないわ。」


華山校長は鞄の中から
分厚い紙束を出すと
机の上にドンっと置いた

5人は紙束を見ると
華山校長はにっこり微笑んだ


「修理費の請求書。合計で3億円。」

「まさか……。」

「支払ってもらいたいけど〜…そんなお金ないわよね?」


5人が青ざめながら頷くと
華山校長はまた紙を
鞄からだして奈々に渡した


「¨夏休み特別研修旅行について¨……なんですかこれ。」

「それに行くなら借金はチャラにしてあげるわ。もちろん参加費は無料よ。」


華山校長の笑顔には
絶対裏がありそうだが
3億なんて大金はないので
仕方なく5人は頷いた

華山校長は鞄から冊子を出すと
ひとりずつ配った


「¨旅のしおり¨って遠足かよ!」

「そんなもんね。じゃ、これからも世界の為に頑張ってね。」


何考えてるのか全く
分からない校長に一礼すると
5人は部屋を出て行こうとした


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