空の少女と海の少年



『蓮に何をしている。』

「まじ……さま…っ!」


ピリッと指に痛みが走った後
魔神様が悪魔の目の前に手を翳してた

悪魔はすぐに手を離すと
後ろの悪魔と一緒にその場に跪いた


『『お帰りなさいませ。』』

『我が聞きたいのはそんな言葉ではない。何故蓮を食おうとした。』


いつもの優しい声じゃなくて
怒りを含んだ威厳のある声で言うと
悪魔達は言い訳を始めた


『……言いたい事はもうないか?今までご苦労だった。』


無表情でそう言うと
どこからか杖を出して
トンッと床を叩いた

その瞬間、全てを悟り
青ざめた悪魔達は一瞬で砂になった


目の前で起きた事に
頭がついていかない僕を
魔神様はぎゅっと抱き締めてくれた


『すまん。怖い思いをさせたな。』

「……まじんさまはぼくのおとーさんだよね?うそじゃないよね…?」


不安な思いを言葉にすると
一気に涙が溢れてきた


『蓮は我の息子だ。たとえ血が繋がっていなくとも、蓮は我の大切な息子だ。』

「……おとーさん…。」


この時僕は誓ったんだ

一生魔神様についていくと

独りぼっちの僕を拾ってくれた

たくさんの事を教えてくれた

僕の大好きな¨お父さん¨に


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