空の少女と海の少年



『これで終わりだ。───。』

『っ!禁術を使う気か!させないわ!』


リールとリクの周りに
魔法陣が描かれていく

春と海斗が見ていると
優しい風が吹いた
見上げると立っていたのはウタだった

ウタは目を見開いてリクを見た後に
倒れてるナナを見て唇を噛みしめた


『ウタ。2人は頼んだぜ。』

『リク……お前…分かった。ハル、カイト掴まってね。』

「リクは?ナナもちがすごいんだ!しんじゃう!ウタたすけろよ!」

『………。』


ウタは悲しそうな顔をすると
ふわりと浮いて城に向かって飛んだ

どんどん小さくなるリクを見ていたら
赤い血で花を染めて
リクが倒れて
動かなくなった

リールの赤い瞳が合うと
声が頭に響いてきた


《気神と炎神は死んだ。》

「しんだ……?」
「ナナとリクが……?」

『聞いちゃダメだ!¨全ての音を防げ¨』


ウタが言うと、頭に響いてた声は消えた

けど記憶は消えない

赤い血
倒れたナナとリク
赤い血
赤い目


「「いやだああああ!!」」


_