空の少女と海の少年



ドアの閉まる音が
悲しく響いた部屋の中は
嫌な空気が流れている


『……春は気にしてないみたいね。』

「……ヤキモチくらい焼けよ。」


海斗は少ししょんぼりしながら
制服に着替え始め
ミウはその様子をじっと見ている


「………。」

『………。』

「帰らないのか?」
『帰りたいんだけど。』


見事にハモった2人
ミウが自分の耳たぶに触れると
なんか付いてるのか?
と海斗も自分の耳たぶに触れた
その瞬間ミウの姿が消えた


「……は?」

『私達は海斗がジュエルに触れないと帰れないの。じゃあ私寝るから。』


頭の中に響いていた
ミウの声が消え
海斗はしばらく呆然としていたが
奈々が呼んでいた事を思い出すと
速攻で準備を終えて部屋を出た


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