柚木さんがいなくなった事が分かり、少しして視界が明るくなり後ろにある体温が消えた。
目が光に慣れていない為、上手く見えずチカチカする。
それに、社長は・・・。
さっきから何も言わない。
ずっと資料を集中して見ているのか、それとも何か他の事を考えているのか。
気まずい上に緊張感のある雰囲気が私たちの周りに漂う。
「あの・・・社長?」
さすがにその雰囲気に限界になって、声をかけた。
その言葉に社長は少しだけ反応した。
「あいつには近づくな。」
「え?」
近づくな?
それってどういうこと?
「なんでですか?」
「それはお前には関係ないだろ。」
社長は、さっきもらった資料を見ながら冷たく言った。
関係ないって。
そう言われてなぜだか頭にきた。
だって、いきなり冷たくなる上にこっちすら見てくれない。
「だったら私が柚木さんに近づいても社長には関係ないじゃないですか。」
「は?」
社長は、すぐに資料から目を離し私を見る。
というより睨んでるって言ったほうが正しい気がする。
「お前、俺が言ったこと聞いてたのか?」
「・・・聞いてました。」
「聞いてて、何言ってんだよ。」
社長は資料を机に置き、私に近づいてくる。

