激しい情事を終えると、ランゲは公王の前に平伏した。

隣国の神聖スカト帝国が、ポコチンポス公国を侵食せんとしている……。
エネ・マーグラ三世は、ランゲに特命全権大使を命じた!!
ランゲは、僅かな供を連れ、陸路神聖スカトー帝国首都ディルドウを目指した。

ディルドウは、巨大な都市だ。
淫靡な空気が漂い、退廃的である。
ディルドウの中心に、神聖スカト帝国皇帝バイ・コウハインの居城が聳えている。
屈強な親衛騎士隊が整列し、公国の外交団を出迎える。
ランゲは、馬車を停めた。
馬車の扉が開くと、精強を誇る神聖スカト帝国親衛騎士隊さえも驚愕した!

赤絨毯に降り立ったランゲは、一糸もまとわず。

しかし、全く恥じ入る様子がない。
黒光りする逸物は、蒼天に突き刺さるように雄々しく怒張している。

そして、逸物の先には一輪の薔薇が差されている!

一種の神々しさが漂う。
親衛騎士隊は、ひざまづき、最大級の儀礼。
赤絨毯を進むと、バイ・コウハインが現れた。
聡明なるバイ・コウハインは、ランゲを一瞥すると全てを悟った。
一切をさらけ出し無抵抗でありながら、公国の譲らぬ主張がランゲの佇まいからわかったのだ!