ぎゅっとして

―――何が、起こったの・・・・・?


腕を離された途端、あたしはよろけ、2、3歩下がると、その場にしゃがみこんでしまった。
 

とてもじゃないけど、立っていられる状況じゃなかった。


顔が熱い。


唇が・・・・・


あたしは両手で口を覆った。


―――あたし・・・・・慧と、キス・・・・・した・・・・・?


周りのざわめきが、どこか遠くに聞こえる。


ガタンと、椅子を蹴る音がした。

 
「藤村くん!待ってよ!」